Fünf Gurken(5本のキュウリ)

2015/03/03 投稿

キュウリお一人5本まで。取り過ぎに注意!

トリックを7回行い、最後のトリックで勝たないことを目的としたカードゲームです。


基本情報

ドイツ語版パッケージ
ドイツ語版パッケージ
  • 日本語タイトル :5本のキュウリ
  • 英語タイトル  :Five Cucumbers
  • ドイツ語タイトル:Fünf Gurken
  • タイプ     :カードゲーム
  • プレイ人数   :2-6人
  • プレイ時間   :25分
  • 対象年齢    :8歳以上
  • デザイナー   :伝統ゲームのため不明
  • 出版社     :
    2F-Spiele(2013年,英独第1版)
    アークライトゲームズ(2015年,日本語第1版)
  • 主な受賞    :特になし
  • 言語依存度   :言語依存なし

コンポーネント

以下は2F-Spieleから発売されている英独第1版での情報です。

サイズ・重量

  • 外寸/重量:12.2cm x 9.5cm x 2.1cm/153g
  • カード寸法:56.0mm x 87.0mm/60枚/エンボスあり

内容物

  • カード x 60枚
    • 数字カード x 60枚(1-15までの数字、15種類 x 4枚)
  • キュウリ駒 x 30個

ゲーム概要

ラウンド中に7回トリックを行い、最後の7回目のトリックで勝たないこと(トリックを取らない)を目指すゲームです。

カードをすべて混ぜて、各プレイヤーに7枚づつカードを配ります。残ったカードはこのラウンド内では使用しません。

キュウリ駒をテーブル中央において、適当にスタートプレイヤーを決めたらゲーム開始です。

各ラウンドでは7回トリックを行います。6回目までのトリックは取っても構いませんが、最後の7回目のトリックは取らないようにプレイします。

各トリックではスタートプレイヤーから時計回りの順番で、手札からカードを1枚場に出します。最初に出すプレイヤーはどの数字のカードでも出せますが、次の手番のプレイヤーからは既に場に出ているカードの数字より大きい数字、または同じ数字のカードを出す必要があります。

例えば、既に7のカードが出ている場合は7~15までの数字のカードを出さなければなりません。

どちらの数字カードも出せない、または出したくない場合は手札の中で一番小さい数字のカードを出さなければなりません。

ルールPDFから抜粋(2F-Spiele©2014)
ルールPDFから抜粋(2F-Spiele©2014)

右図の例では、アンジェリカがスタートプレイヤーとなっています。アンジェリカから時計回りの順番でポール、イーネ、ヘドウィグの順に手番を行います。

アンジェリカは手札から「8」のカードを場に出しました。

次のプレイヤーのポールはアンジェリカが出した「8」と同じか、それより大きい数字を出さなければなりません。そこでポールは手札から「10」のカードを場に出しました。

次のプレイヤーのイーネは、ポールが出した「10」と同じか、それより大きい数字を出さなければなりませんが、手札に大きい数字のカードがなかったため、代わりに手札の中で一番小さい数字の「3」のカードを出しました。

最後のプレイヤーのヘドウィグは場に出された一番大きな数字「10」と同じか、それより大きい数字のカードを出さなければなりません。そこで手札からポールと同じ「10」のカードを場に出しました。

このトリックではポールとヘドウィグが出した「10」のカードが一番大きい数字ですが、最後に出したヘドウィグがこのトリックに勝利します。

これを繰り返して、一巡した後にトリックが終わります。一番大きい数字のカードを出したプレイヤーがトリックの勝者です。もし、一番大きい数字のカードが複数枚出ている場合は、その数字の最後のカードを出したプレイヤーがトリックの勝者です。

次のトリックは、トリックの勝者がスタートプレイヤーとなって始めます。

このトリックを7回繰り返しますが、最後のトリックで勝ったプレイヤーは自分が出したカードに描かれているキュウリの数だけ、キュウリ駒を取らなければなりません。

このキュウリ駒は5個までは何もありませんが、5個をこえた場合はそのプレイヤーはゲームから脱落します。

このラウンドを最後の1人になるまで繰り返します。

※稚拙ですが、英語ルールを翻訳した日本語ルールをBoardGameGeekで公開しています。


評価

以下は2F-Spieleから発売されている英独第1版での評価です。

項目別評価

  • ゲームの分類        :戦術系/ノンテーマ/トリックテイキング
    ゲームは戦術系、キュウリをデザインに使用していますがテーマ性はないトリックテイキングのゲームです。
  • ルールの複雑さと量     :6/6点
    セットアップとプレイのルールを単純化しているため、簡単ですぐに覚えられる単純さとルール量です。
    ルール上に間違えやすい部分や例外もないため、覚えやすいのも評価が高い理由です。
  • ルールの目新しさと特長   :4/8点
    トリックテイキングがメインですが、色や数字のフォローではなくより大きい数字でフォローする点は目新しい点であると言えます。
  • ルールの欠陥        :10/10点
    特にルール上に不備、あいまいな点、ルール間の矛盾は見当たりません。
  • ルールの調整        :5/10点
    ゲーム内に特別な効果のカードやアクションはないため、バランスの調整は不必要であると思います。
    プレイ人数による時間調整はありませんので、プレイ時間の短縮はできません。1人を残して他のプレイヤーすべてを脱落させることが目的ですので、プレイ人数が多い場合はゲームが長くなります。
  • ジレンマの有無と強弱    :0/8点
    ジレンマとして感じるところはありません。場に出すカードは考えなければなりませんが、ジレンマではありません。
  • インタラクションの有無と強弱:7/8点
    プレイヤー間で影響する部分は、手札から出せるカードです。
    前手番のプレイヤーが出したカードによって手札から望むカードを出せず、温存したいカードを出さざるを得ないことがあります。カードの出し方によって、後の手番のプレイヤーに影響を与えられるため、プレイヤー間のインタラクションはかなり高いと言えます。
  • リプレイ性の有無      :3/6点
    プレイ時間は公称では20分となっていますが、プレイ人数が多くなると脱落させる人数が増えるため、プレイ時間は増えてしまいます。ゲーム自体は手軽ですが、リプレイ性は高くないと思います。リプレイ性を高めるには、プレイ人数を適度な人数にするべきでしょう。
    配られるカードはプレイする都度にランダムですが、カードの種類や枚数は変化しませんので、プレイする都度に新しい体験ができるわけではありません。
  • 戦略性の有無        :0/10点
    配られたカードをどのような順番で場に出すかという計画は必要ですが、戦略性はありません。プレイヤーが考えられることは、トリックを取るか取らないか、トリックをいつ取るかだけであり、戦略とは言えません。
    また他のプレイヤーが出すカードによっては計画を随時変更しなければならず、戦略よりも臨機応変に変える力のほうが必要です。
  • 運の比重          :5/9点
    運が影響する要素は、ラウンドの開始時にそれぞれのプレイヤーに配られるカードにあります。この配られたカードのみでゲームを進めますので、配られたカードが偏っている場合は難易度が大きく変わります。
    運が占める割合は通常のカードゲームと比べると高いと言えます。
  • ゲームの勝負性       :4/6点
    自分を除くすべてのプレイヤーの脱落を目指すルールであるため、すべてのプレイヤーがゲームの最後まで参加できません。
    ゲーム自体は例えキュウリコマを5個取ってしまっても逆転することは可能であるため、脱落を除けば勝負性は高いと言えます。
  • プレイアビリティ      :8/8点
    プレイ中は特にプレイのしやすさが損なわれるような事はありません。
    カードのテキストは数字のみであり、6と9を区別しやすくするために傍点が付けられています。その他に細かいテキストやアイコン類はありません。
    色については、全体が緑色で統一されていて特に派手な色でもなく、数字もはっきりと見えるため、問題ありません。
  • セットアップの簡易性    :1/3点
    セットアップはすべてのカードを混ぜて、それぞれのプレイヤーに7枚ずつ配るだけですので、手間はかかりません。
    しかし、ラウンドごとにすべてのカードを混ぜて配る必要があり、ラウンド数が多くなると手間が気になります。
  • コンポーネントの質・数   :8/8点
    カードは十分な厚みがあり、コマの材質は木で、耐久性に問題はないと思います。
    必要なものはすべてそろっています。
  • その他
    プレイ人数が多くなるとゲームから脱落させるまでに時間がかかります。プレイ人数は少ない方が早く終わりますが、プレイヤー間のインタラクションがこのゲームの最大の魅力であるため、プレイ人数が少なすぎるとインタラクションが減ってしまいます。
    結果としてゲームがつまらなくなる可能性があり、適度なプレイ人数をつかむ必要があるでしょう。
    もう1つ注意するべき点は、ゲームは脱落式であるという点です。早々にゲームから脱落してしまった場合は、ゲームが終わるまで空き時間となってしまいます。脱落式のゲームは好みがわかれますので、注意が必要でしょう。

プレイ後の感想

項目別評価通り、配られた7枚のカードでいかに最後のトリックを取らないようにするかが悩ましいゲームでした。

最初の6回のトリックは取らなくてもいいですが、適当でいいのかというとそんなことはありません。その理由は、最後に残すべきカードはできるかぎり小さい数字のカードを残したいですが、手札に7や8辺りの中間の数字カードがある場合、早々に場にだして捨てておかなければ最後のトリックで勝ってしまう可能性があります。確実に捨てたいカードを出すためには早い手番、できればスタートプレイヤーになりたいわけです。スタートプレイヤーになるためには、トリックを取らなければなりません。つまり、要らないカードを捨てるためには、大きい数字カードでトリックを取ってスタートプレイヤーにならなければならないということです。

結局のところ、最初のトリックからどのカードを出してトリックを取りつつ、要らないカードを捨てるかということをカードが配られた時点で考えなければなりません。もちろん、状況はどんどん変わりますので計画通りになるとは限りません。ここがこのゲームの面白い点だと思います。何も考えずにプレイすると、あっという間にキュウリコマを取らされて脱落してしまうでしょう。

また確実に最後のトリックを取らないためには、他のプレイヤーが残している小さい数字のカードを使わせることも重要です。これはより大きい数字のカードを早い手番で出すことで、後続のプレイヤーが一番小さい数字のカードを出さざるを得ないようにします。本来は場に出されている最も大きい数字以上であればいい場面で、わざとさらに大きい数字のカードを出すことで、他のプレイヤーの小さい数字を捨てさせるわけです。最初に計画を立てるときは、そのような事も考えておかなければなりません。

気になったのがプレイ人数が増えることにより、プレイ時間もかなり増加したことです。脱落型のゲームであるため、1人を残して全員が脱落しないとゲームは終わりません。そのため、プレイ人数が増えると時間がかかり、またラウンドごとに山札を作り直さなければなりませんので、面倒に感じます。適度な人数でプレイした方がいいでしょう。

総合評価

61/100点

評価点数は高くありませんが、個人の行動が他プレイヤーに強く影響しますので、プレイヤー間の駆け引きを楽しめます。品質やデザイン、視認性も問題がなく、所有しておけば空き時間にプレイするゲームの候補にもなるでしょう。ルールも簡単ですので、インストも短時間で済みます。1度プレイすれば、ルールも理解できるでしょう。

プレイ人数によってプレイ時間の長さが変わりますので、プレイする際は気をつけましょう。


プレイ記録

プレイ日時 インスト プレイ人数 プレイ時間
2014/09/20 7人

40分(インスト10分)、脱落者が
1名出たところで協議終了